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インプラント手術後の痛み、その原因と注意しなければならないこと

インプラント手術では歯ぐきの切開やフィクスチャーの埋め入れなどの外科的な処置を行うため、術後、1週間程度は患部に痛みを感じることがあります。1週間以上経っても痛みがおさまらない場合や、術後、耐えきれないほど患部が強く痛む場合には何らかの異変が発生している可能性があります。

今回はそのようなインプラント手術後の痛みについて解説します。

 

インプラント手術後の痛みの原因

インプラント手術後に痛みが発生する理由には、以下のような原因が挙げられます。

 

インプラント手術の余韻で痛む

インプラント手術では歯ぐきの切開やフィクスチャーをあごの骨に埋め入れるなどの外科的な処置を行います。このため、術後、1週間程度は外科的手術の影響で患部に痛みを感じる場合があります。通常、インプラント手術後の痛みは長くても1週間程度でおさまります。痛みの強さも、処方する痛み止めを飲めば、おさえられるレベルのものです。

もし、1週間以上痛みが続いていたり、術後、耐えられないほどの強い痛みがあったりする場合には以下のいずれかの異変が発生している可能性があります。

 

手術中の細菌感染により感染症を発症している

手術中の感染症対策の不足で細菌感染を起こし、手術後、感染症によって患部が腫れて痛んだり、化膿したりする場合があります。

 

手術後のメインテナンス不足により感染症を発症している

インプラント手術後、歯磨きを怠ったり歯科医院の定期メインテナンスを受けていない場合、口の中の細菌が増殖してインプラント周囲炎などの感染症をひきおこし、患部が腫れたり化膿して痛んだりすることがあります。

インプラント周囲炎は歯周病に似た病気です。発症すると歯ぐきの腫れや痛みが起きるほか、症状が進むと埋め入れたフィクスチャーがあごの骨から外れて抜け落ちてしまうこともあります。

 

フィクスチャーが隣の歯と干渉している

インプラント手術時、誤った位置にフィクスチャーを埋め入れたことが原因でフィクスチャーが隣の歯の歯根と干渉してしまい、患部が痛むことがあります。

 

インプラントがかみ合わせに負担をかけている

フィクスチャーを埋め入れる際に高さを誤ったり、人工歯の高さが適切でなかったりした場合、対になるかみ合わせの歯に負担をかけてしまい、インプラントを埋め入れた箇所やかみ合わせの歯が痛むことがあります。

インプラントの不適切な高さによって全体のかみ合わせが乱れたり、あごの骨がずれてきたりする場合もあります。

 

フィクスチャー埋め入れ時のドリリングによりあごの骨がヤケドしている

インプラント手術時、フィクスチャーを埋め入れるときのドリリングでフィクスチャーおよびあごの骨がオーバーヒートを起こし、あごの骨がヤケドしたり骨が壊死して患部が痛んだり、腫れたりすることがあります。

あごの骨がオーバーヒートを起こすとフィクスチャーと骨との結合が阻害され、インプラント手術後、フィクスチャーが抜け落ちてしまうことが多いです。

 

インプラント手術後に注意しなければならないこと

処方された抗生物質を飲み切る

インプラント手術後は処方された抗生物質を飲み切るようにしてください。抗生物質を飲まないと患部が炎症を起こして痛んだり化膿したりする原因になります。

 

口の中を清潔に保つ

インプラント手術後は口の中を清潔に保つことが大切です。患部に刺激を与えてはいけませんが、インプラントを埋め入れた場所以外はしっかりと歯磨きを行い、口の中の汚れを落として清潔に保ちましょう。

 

飲酒はなるべく控える

手術後の飲酒は血行が良くなりすぎて患部が腫れたり痛んだりする原因になるため、手術後、最低でも1週間程度は飲酒を控えてください。

 

禁煙する

喫煙は手術前、手術後にかかわらずフィクスチャーとあごの骨の結合をさまたげます。喫煙者の方はインプラント手術前から禁煙を行い、手術後も禁煙を継続してください。手術後に喫煙すると埋め入れたフィクスチャーとあごの骨が結合せず、インプラントが抜け落ちる原因になります。

 

硬いものを噛まない

インプラント手術後は、硬いものや大きく口を開けてほおばる食べ物は避けてください。硬いものやほおばるような大きな食べ物を噛んだことが原因でインプラントが破損したり脱落したりする場合があります。

インプラント手術直後、2~3日間はうどんやおかゆなどのやわらかいものを食べていただきます。手術後はインプラントが安定するまで、インプラントと反対側の歯で食事をしてください。

インプラントで噛めるようになるまでの期間には個人差がありますが、おおむね、手術から3~6か月程度で硬いものも噛めるようになります。

 

辛いものなどの刺激物を控える

手術後にキムチやカレーなどの辛いものや熱いものを食べると、口内が刺激されて患部の痛みが増すことがあります。手術後、1週間程度は辛いものや熱いものなどの刺激物は控えてください。

 

このような場合は歯科医院へ

インプラント手術後、以下のような症状が起きている場合は、なるべく早めに歯科医院で診察を受けてください。

①インプラント手術直後、口の中から大量に出血している

②インプラント手術直後、耐えられないほど強く痛む(痛み止めを飲んでも耐えられない強烈な痛みがある)

③インプラント手術後、1週間以上患部の腫れや痛みがおさまらない

④インプラント手術後、患部が化膿している

⑤インプラント手術後、インプラントがグラグラしている

⑥インプラント手術後、インプラントが抜け落ちてしまった

⑦インプラント手術後、唇や頬、あごが痛んだりしびれたりする感覚が続いている

特に①と②に関しては緊急性を要します。ただちに歯科医院に連絡して処置を受けてください。

 

 

まとめ

インプラント手術は外科的な処置を行うため、感染症など、少なからずリスクが存在します。インプラント手術をより安全により正確に行うために、歯科医院には以下の4点が求められます。

・感染症対策を十分に行っていること

・治療に必要な機器や設備を整えていること

・科学的エビデンスに基づいたインプラントパーツを使用すること

・歯科医師に豊富な経験と治療実績があること

当院では、各種機器および医療設備による感染症対策を徹底しています。インプラント治療を行う際には精密機器を用い、手術中の事故が起きるリスクの低減に努めております。

インプラント治療をご検討中の方や、歯のお悩みがある方は当院までお気軽にご相談ください。歯科医師が患者様の歯やあごの状態を確認し、適切な治療方法をご提案させていただきます。

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