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転倒による歯や歯ぐきの異常や頭部への影響
今年の診療が始まって数日たちましたが、年末年始に異常があった方は早めに来院されてください。
時々あるのが、転倒による外傷です。
時々と書きましたがこれが結構多いです。
転んで前歯をぶつけてしまって、歯が揺れる、痛い、歯ぐきから出血する、唇をきった等々がよくある症状です。
勿論口腔内の状態に合わせて治療をしますが、同時に重要なのが頭部への影響です。
口の中の症状はわりとみてはっきりすることなので、患者さんも異常があるとわかりやすいですが、脳へのダメージは見た目だけでは判断できないケースが多いです。
意識障害、神経症状がある場合は重症のサインです。
直後に症状がなくても、1か月後ぐらいに症状が出る場合があります。これが慢性硬膜下血腫です。
頭の骨と脳の間にある硬膜の下に血腫ができてしまいます。
頭部もぶつけている際は必ず、脳神経外科を受診するように説明します。
この「転倒」ですが、年齢が進むにつれて多くなる事故なのです。大怪我や命の危険につながることも珍しくはありません。
統計によると、近年転倒・転落が原因で亡くなられる方が交通事故死よりも多くなっています。
高齢者の場合にはとっさに受け身をとれませんので、強く頭を打ちつけて重篤な脳挫傷や急性硬膜下血腫に至る場合があります。
頭部への外傷以外では、先程述べた歯の痛みや動揺や歯が折れてしまったり、唇や歯ぐきの出血、顔面の骨折、手首、足首、膝の骨折、腿骨頸部の骨折や腰椎や胸椎の圧迫骨折などがあります。
転倒後は外出が怖くなり、身体機能・認知機能が低下してしまう転倒後症候群を発症してしまうこともあります。
体力やバランス能力が低下すると転倒しやすくなります。
また白内障の人はグレーと黒のコントラストが減少し判別しにくくなります。そのため、段差や敷居などの判別が難しくなってつまずくことも多いようです。
他には薬剤の多剤併用が転倒の原因になることもあると言われています。
あるデータによると、薬を多く飲めば飲むほど転倒のリスクが高まるというものがあります。
特にベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、転倒のリスクが高まると言われています。
他には、特発性正常圧水頭症も転倒を起こしやすい疾患として研究が進んでいるようです。
雨の日や、階段の上り下りなどは慎重に行いましょう。
歯や口腔内の異常がでたら歯科医院へ。頭部をぶつけていたら脳神経外科を受診しましょう。
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横浜相鉄ビル歯科医院 吉田