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目立たない入れ歯「ノンクラスプデンチャー」のメリットとデメリットを徹底解説
保険診療の部分入れ歯には、「入れ歯の留め金が目立つ」「入れ歯の留め金をかけた歯が傷ついてしまう」というデメリットがあります。
このような部分入れ歯のデメリットを解消したい方には「ノンクラスプデンチャー」がおすすめです。
そこで今回はノンクラスプデンチャーのメリット・デメリットを解説します。
ノンクラスプデンチャーとは
金属の留め金を使わない部分入れ歯
ノンクラスプデンチャーとは、金属の留め金（歯にかける金属製のフック）を使わない部分入れ歯です。
クラスプは英語で留め金を意味します。ノンクラスプデンチャーは留め金を使わず、代わりに入れ歯の歯ぐき部分の床（しょう：ピンク色の部分）を歯にかけて使用します。
ノンクラスプデンチャーは留め金がないため、外から見たときに入れ歯をつけていることに気づかれにくいです。また、やわらかい素材で作られているため歯ぐきと入れ歯の密着性が高く、保険診療の部分入れ歯と比べ、入れ歯のフィット感や使用感が優れています。
ノンクラスプデンチャーのメリット
留め金を使わないノンクラスプデンチャーには以下のようなたくさんのメリットがあります。
部分入れ歯をつけていることに気づかれにくい
ノンクラスプデンチャーは留め金がありません。歯にかける留め金がないため、部分入れ歯をつけていることを周りの人に気づかれにくいです。
入れ歯のフィット感や装着感に優れている
ノンクラスプデンチャーの歯ぐきの部分は弾力性が高くしなやかな樹脂で作られています。やわらかい素材のため、保険のレジン製の部分入れ歯と比べて入れ歯がフィットしやすく、装着時の違和感が少ないです。
保険診療の部分入れ歯よりも薄く作ることができる
保険診療の部分入れ歯は強度を増すため、歯ぐきに当たる床の部分を厚くします。床が厚くなるとフィット感が悪くなるほか、食べ物の温度や味、噛んだときの食感を感じにくくなります。
一方、ノンクラスプデンチャーは弾力性が高くしなやかな樹脂で作られているため、歯ぐきに当たる床部分を薄く作ることができます。床が薄いため、保険診療の部分入れ歯と比べて食べ物の温度や味、噛んだときの食感を感じやすくなります。
残っている歯を傷つけにくくなる
ノンクラスプデンチャーは床部分を長くして残っている歯にかけ、入れ歯を使用します。床は弾力性の高いしなやかな樹脂製のため、金属の留め金を使用する保険診療の部分入れ歯と比べて残っている歯を傷つけにくくなっています。
かみ合わせにかかる負担を緩和できる
ノンクラスプデンチャーはしなやかな樹脂の弾力によって、かみ合わせの歯にかかる負担を緩和できます。
ノンクラスプデンチャーのデメリット
メリットが多い一方、ノンクラスプデンチャーには以下のようなデメリットがあります。
残っている歯が少ない場合には適応できないことがある
床部分で入れ歯を支える構造上、残っている歯が少ない場合には治療を適応できないことがあります。
寿命が比較的短い
ノンクラスプデンチャーは弾力性が高くしなやかでやわらかい素材のため、入れ歯の寿命が比較的短いです。製品によって寿命は異なりますが、短いものでは寿命が2～3年程度、長いものでも寿命は3～5年程度となり、定期的に入れ歯を作り直す必要があります。
ご参考までに、保険のレジン製の部分入れ歯は3～5年程度が平均寿命です。ノンクラスプデンチャーでも寿命が長いものであれば、メンテナンス次第では保険診療の部分入れ歯と同程度かそれ以上の期間、入れ歯を使い続けられるケースもあります。
修理がむずかしい
ノンクラスプデンチャーはやわらかい素材のため、入れ歯が破損したときの修理がむずかしいです。入れ歯が破損した場合には新しいものに作り直す必要があります。
お手入れに多少の注意が必要
ノンクラスプデンチャーはやわらかく特殊な素材でできているため、お手入れには多少の注意が必要です。お手入れの際に塩素系の市販の漂白剤などを使うと入れ歯が破損したり変形したりする可能性があります。お手入れはかならず専用の洗浄剤を使うようにしてください。
保険が利かない
ノンクラスプデンチャーは自費診療の部分入れ歯です。原則として保険は適用できず、費用はすべて患者様の自己負担となります。保険診療の部分入れ歯と比べると、費用が高くなる点がデメリットです。
まとめ
保険診療の部分入れ歯をお使いの方は、装着時の入れ歯のずれや外れ、違和感でお悩みのケースが少なくありません。見た目についても保険診療の部分入れ歯は留め金が外から見えるため、入れ歯が原因で口を開けて笑えなくなるなど、口元にコンプレックスを持ってしまう場合もあります。
ノンクラスプデンチャーは留め金を使わないため目立ちにくく、フィット感・装着感に優れています。ノンクラスプデンチャーにすることで口元の印象もより自然になり、コンプレックスの解消にもつながります。
部分入れ歯や失った歯の治療でお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。
