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糖尿病の検査
こんにちは。
昨日は骨密度検査について記事にしましたが、今回は糖尿病の検査についてです。
糖尿病やその予備軍の方は近年大変多いです。
歯科医院に来院される患者さんの中にももちろん多くいますし、歯科治療と糖尿病は大きな関わりがあると言われています。
全身的な疾患についてお伺いすることの中でも、糖尿病については検査結果がどうか随時お聞きする機会が多いです。
患者さんご自身でもそのほどをご理解の上、糖尿病にかかっている旨と検査結果毎にお知らせしていただけると大変助かります。
ですので、今回は糖尿病の検査について知識を整理しておきましょう。
糖尿病の検査には、主に血液検査が用いられます。
血液検査では、血糖値やHbA1c、Cペプチド、血中インスリンなどの値をチェックします。
【血糖値】
血糖値は、糖尿病でない方もよく耳にする言葉かと思います。
血糖値は食事と関係があります。食事をした後は、吸収されたブドウ糖が血液の中に入って血糖値が上がりますが、健康な人であればすぐにインスリンが分泌されて下がっていきます。
糖尿病の方はインスリンが上手く働かないか量が少ないため血糖値が下がらないのが一般的です。
血糖値の測り方で以下の種類があります。
・随時血糖検査
食事のからの時間と関係なく、血糖値を測る検査です。随時血糖値が200mg/dL以上ある場合は、「糖尿病型」と診断されます。
・早朝空腹時血糖検査
検査当日の朝食を抜いた空腹の状態で採血し、血糖値を測る検査です。早朝空腹時血糖値が126mg/dL以上ある場合は、「糖尿病型」と診断されます。
・75g経口ブドウ糖負荷試験
検査当日の朝まで10時間以上絶食し、血糖値を測ります。
次にブドウ糖液を飲み、ブドウ糖負荷後、30分、1時間と2時間後に採血し、血糖値を測るという検査です。
ただし、自覚症状などから明らかな高血糖が考えられる患者さんにこの検査を行うと、さらに高血糖を引き起こすリスクがあるため、この検査は糖尿病診断に必須ではありません。
2時間値が200mg/dL以上ある場合は、「糖尿病型」と診断されます。
妊娠糖尿病では、スクリーニング検査として経口ブドウ糖負荷試験を行い、病気の発見につなげます。
上記の検査で「糖尿病型」と診断され、別の日にもう一度検査をして再び糖尿病型と診断された場合、「糖尿病」と確定診断されます。
【HbA1c】
血糖値に加え、HbA1cの値も大切です。
HbA1c値は、6.5%以上を認めれば「糖尿病型」と診断されます。
これにさきほどの血糖値検査のいずれかがあてはまってしまった場合は、「糖尿病」と確定診断されます。
【GA(グルコアルブンミン)】
血清中のたんぱく質の1種であるアルブミンとブドウ糖が結合したものです。1~2週間前の血糖値の状況を知ることができます。
16.5%以上で「糖尿病型」と診断されます。
【Cペプチド、血中インスリン】
Cペプチドの測定では、インスリン分泌がどの程度かを評価することができます。
1型糖尿病の場合、インスリン分泌機能が低下しているため、Cペプチドが低値となります。
血液検査以外では尿検査があります。
尿中の糖を検査し、血糖値が160~180mg/dLを超えると陽性と判定され、「糖尿病型」と診断されます。
血糖値の高さで、「正常型」、「境界型」、「糖尿病型」と3段階に分類されます。
糖尿病型が2回確認できる、など一定の条件を満たして初めて、「糖尿病」と診断されます。
血糖値のどれかの検査結果がひっかかった状態では「糖尿病型」と診断されます。
これにHbA1cの数値以上が重なると「糖尿病」と確定診断されます。
ただし、HbA1cの数値が正常でも別の日の再検査で血糖値が糖尿病型であると、「糖尿病」と診断されます。
また、口の渇きや多飲、多尿、体重減少などの典型的な糖尿病の症状が出たり、糖尿病網膜症がある場合は1回の検査で「糖尿病」と診断される場合もあります。
1回の検査でいきなり糖尿病と診断される場合は少ないですが、時々いきなり診断される場合もあるでしょう。
糖尿病の方に、歯医者さんは特にHbA1cの数値をよく聞きます。
これは血糖値は検査したその時の、血糖の濃度を表しますが、HbA1cは過去1,2か月分の血糖値のあらましを反映するので糖尿病がここ数か月で落ち着いているかチェックできるためです。
この数値が高い場合は、外科処置を延期せざるを得ないときもあります。
検査結果データを持参しておくか、メモをしておくとよいでしょう。
そして現段階で、ご自身が「糖尿病」なのか「正常型」、「境界型」、「糖尿病型」なのかお伝えして頂けると状態が把握しやすいです。
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