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歯のコラム

口が乾く ドライマウス 口腔乾燥症

こんにちは。
今回はドライマウスについて記事にしたいと思います。
耳にしたことがある方も多いと思いますが、その名の通り「口腔乾燥症」という病態です。
一般的には口の乾燥感が3ヶ月以上続くとドライマウスの疑いがあると言われています。
ドライマウス予備軍と言われる方も含めると、4人に1人の割合と言われています。
50歳以上の女性に多くみられます。
 
さまざまな原因で唾液の分泌量が低下し、口の中が乾燥することにより起こります。
 
近年、柔らかく食べやすいファストフードを食べる機会が増え、咀嚼時間は昔に比べてずいぶん短くなりました。
唾液を分泌する唾液腺の周囲は筋肉で覆われています。咀嚼回数が減ることによって筋肉が衰え、唾液の分泌量が低下しドライマウスになることもあります。
若い年代の方がドライマウス予備軍となりうる可能性があるのは、こういったことが原因であることもあります。
 
★ドライマウスの症状★
①口の乾きが3カ月以上毎日続いている。夜間に口の乾きで目が覚める。
②乾いた食品を食べられない。食べ物をうまく飲み込めない。
③口の中がネバネバする。それによって舌がもつれて話しづらい。
④口臭がする。
⑤舌や唇が乾燥してヒビが割れ、ヒリヒリしたり痛む。
 
症状としては上記のようなことが起こります。
 
 
また口の中が乾くと、唾液の持っている自浄作用が失われ、細菌が流されずに口の中に留り通常よりも感染症になりやすくなります。
そのため虫歯や歯周病の歯が多発することもあります。他には口腔粘膜のただれや口内炎を生じたりすることもあります。
特に高齢者は、不衛生のまま放置しておくと、食べ物を飲み込む能力が低下する摂食嚥下障害も重なって、誤嚥性肺炎になってしまう可能性もあります。
 
 
 
★ドライマウスの原因★
①糖尿病
②老化
③筋力の低下
④薬の副作用(抗うつ薬・睡眠薬・降圧薬など)
⑤放射線治療による障害
⑥女性ホルモンの低下(更年期障害)
⑦脳血管障害
⑧シェーグレン症候群
⑨ストレス(精神的緊張状態になると、唾液分泌がつかさどられる自律神経のバランスが崩れる)
 
単独原因で起きることもあれば複合して起きることもあります。
最も多いのは、薬の副作用による影響です。
薬を複数服用している人は当然その可能性も高くなっています。
副作用が明らかになった場合は、主治医と薬の変更や減量を相談することになります。
 
 
単に口の中の病気ではなく様々な病気のサインである可能性もあるので、長く続く場合は病院にかかることをお勧めします。
まずは歯科医院にて診てもらい、全身的な病気による影響が考えられる場合は総合病院などに紹介してもらうことが良いでしょう。
また先ほども述べたように、高齢者の方の場合は誤嚥性肺炎を引き起こすこともあるので3か月以上続く場合や乾燥が強い場合は放置しない方が良いです。
 
 
 
★ドライマウスの治療法★
原因の病気が明らかな場合は、原因疾患の治療を行うことが大切です。
薬の副作用である場合は、薬の中止や減量などを考慮します。
 
根本的な原因の治療ができない場合は対症療法といって、症状を緩和させたりなくすような方法を試みます。
それには以下のものがあります。
①唾液腺のマッサージや周囲筋のトレーニング
②口腔保湿剤の使用(ジェル、スプレー、洗口液)
③トローチ
④人工唾液の使用
⑤内服薬による対応(唾液分泌促進剤)
 
 
他には食べ物をよく噛んで食べて唾液の分泌を促し、口の周りの筋肉を活発に動かすことが大切です。
舌のトレーニングも有効です。
 
また口呼吸で乾燥する場合は、口を閉じるための訓練や鼻の疾患に対する対応が必要になる場合もあります。
 
 
横浜駅徒歩7分
横浜相鉄ビル歯科医院 吉田

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