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2019/05/21

[歯の治療に関すること]

歯を失うと認知症になりやすい

こんにちは。
超高齢社会となった今、世間的に認知症などに関する問題や関心は年々高まっています。
そして家族など身近な人が認知症を発症したり、ご自身がもの忘れが増えたりすると、より身近に実感するかと思います。
運動をしたり頭を使うことなどは予防法として大切ということは割と知られていること思いますが、実は口の中の健康も認知症に関連すると言われています。
今回、認知症予防という観点からも口の中の衛生管理を進めましょうと政府が声明を発表したこともあり、よりその重要性がクローズアップされましたので説明していきたいと思います。
 
 
では、口の中の状態と認知症にはどういう関係性があるのでしょうか?
以下にひとつひとつ説明していきます。
 
まず噛むことが認知症と密接に関係していると言われています。
食べ物をしっかり噛んで食べないと認知症になりやすい、ということを聞いたことがある方もいるかもしれません。
しっかりと咀嚼をせずに軟らかいものばかり食べていると、大脳の海馬や扁桃体といった認知機能にかかわる領域への刺激が減ってしまいます。
またよく噛めない人は、軟らかいものばかりの食事のため栄養が偏りがちになってしまう点が挙げられます。(ビタミン類が不足すると認知症になりやすいことがわかっています)
この栄養バランスが悪くなることが、認知症と口との関連性として一番高いのではないかという意見もあります。
 
もう一つの理由として歯周病があります。
これは以前に記事にした歯周病とアルツハイマーの記事を見ていただければと思います。
歯茎の炎症部分より出てくるサイトカインという物質が血液を通って脳に影響を及ぼすと言われています。
歯が抜ける原因の第一が歯周病です。歯周病があると歯を失って噛めなくなるので間接的に噛めなくなることとも関連性があります。
 
ここで一つの研究結果があるのでご紹介します。
認知症の判定を受けていない65歳以上4425人を4年間追跡した研究があります。
入れ歯が使いにくいためか、「歯がほとんどないのに食べる時に入れ歯を使っていない人」は、「20本以上自分の歯が残っている人」よりも、1.85倍、認知症になりやすかったという結果が出ています。
この研究で注目すべきポイントは、歯がほとんどなくても「食べる時に入れ歯を使っている人」は、歯が残っている人と認知症の発症率に差がなかったということです。
噛める入れ歯を使っていれば、自分の歯が残っているのと同様の効果があることがわかります。
 
以上のことより、歯周病を治療して歯を温存する努力をし、歯を失ってしまってもしっかりと入れ歯やインプラントなどで噛める状態を保つことが大切であると言えます。
そのため、最も重要なのは日々のケア、歯磨きです。
歯周病はsilent diseaseと言われ、ある程度進行してから歯がグラグラするような自覚症状が出てきます。
症状が軽いうちから歯周病の治療を受け、ブラッシング方法+フロスや歯間ブラシの清掃をを早い段階から習得しておく必要があります。
お口の健康は若いうちからと言いますがまさにその通りと言えます。
 
口の健康と認知症に関係性に関しての研究はまだまだこれからのようですが、歯の健康を意識し認知症の発症や認知機能低下の予防につなげていきましょう。
 
 
 
横浜駅徒歩7分
横浜相鉄ビル歯科医院 吉田